矯正治療について
いつごろから矯正治療を始めたらよいでしょうか?
悪い歯ならびやかみ合わせの状態は人によって異なるため、適正な治療開始時期も異なります。たとえば、当院で行っているムーシールドという矯正装置は、適用年齢が、3歳から5歳の未就学児童です。従来経過観察としていた年齢の子供達に使用することにより早期に悪い要因を排除し正常な成長発育へと修正誘導が可能な場合があります。
同じ年齢でも身長などの成長に個人差があるように、あごや歯列の発育にも個人差があります。そのため、気になる状態がございましたら早めにご来院頂き、相談されることをお勧めします。
治療期間はどれぐらいかかりますか。
歯を移動させるために1~5年前後、きれいにならんだ歯を安定させるのにも同じぐらいの期間がかかります。また成長期であごの成長を誘導するような治療を行う場合は、歯をならべる準備段階として1~3年前後の期間が必要となる場合もあります。
矯正治療は痛いと聞きましたが?
装置をいれたとき、装置を調整したときなどに、歯がすこし浮いたような感じや固いものがかみにくい感じがします。また、痛いと感じる場合もあります。その程度はさまざまで違和感や痛みを感じない人もいます。
痛みの大きさや時間、その不快症状には個人差がありますが、通常2~4日程度でおさまる方が多いです。超弾性型ワイヤー(ニッケルチタンワイヤー)の使用により、以前より痛みなどの不快症状は軽減されてきています。
通院の頻度はどれぐらいですか?
歯を積極的に動かしている間は1ヶ月に1度程度の通院頻度です。歯を動かし終わって歯の安定を図る期間、歯の生え換わりやあごの成長の観察期間では3か月~1年に一度程度の通院頻度となることもあります。
成人でも矯正治療はできますか?
基本的には年齢による制限はありません。最近では、定年退職後治療を開始する方もいらっしゃいます。ただし、むし歯や歯周病など、歯や歯の周りの組織が健康な状態でない場合は、矯正治療が受けられないことがあります。ご相談ください。
きれいになった歯ならびは一生そのままですか?
きれいになった歯ならびを保つためには、その後のしっかりとしたメンテナンスが必要です。矯正装置で歯を動かし終わった段階では、歯が骨の中でまだ安定していません。そのため保定装置と呼ばれる装置を使用します。また、お口の周りの筋肉や軟組織とのバランスの変化、加齢に伴う歯の周りの組織の状態の変化などにより歯は動きます。それらのケアも含めしっかりとメンテナンスしていくことが大切です
矯正治療に保険はききますか?
一般的には保険がききません。
ただし唇顎口蓋裂などの先天性疾患に起因する不正咬合や、顎変形症を伴いあごの骨を切るような外科手術を併用して行う矯正治療などの場合は、指定医療機関において保険が適応される場合があります。ご相談ください。